「怒りは、自分自身で選択して起こしている」。
え?自分で選んでいるわけないよ。
相手が怒るようなことをしたから、私が怒っているんでしょう。
そう思ったあなたに、おすすめの本です!
「嫌われる勇気ー自己啓発の源流「アドラー」の教え」(岸見 一郎)
こちらの本は、哲学者である哲人と若き青年が、対話を通じてアドラー心理学の理解を深めていく物語になっています。
私が最初に読み始めたとき、「うーん、なんだかいまいちだなあ」と思って、一度読むのをやめてしまいました。
本の中で、哲人のいうことに対して青年が反論するのですが、その反論があまりに正確、丁寧にかかれているので、そんな風に反論できる人はいないよーと思ってしまったんです(苦笑)。
しかし、くじけずに再度読み返してみたところ、大きな気づきをいくつも得ることができました!
主な気づきは以下の7点です。
①怒りは目的を達成するために起こしている。
②人間の悩みはすべて人間関係にある。
③子どもの課題は、子どもの課題。自分の課題ではないので、介入してはいけない。サポートがあると伝える。
④他者の課題は切り捨てよう。課題の分離をすることが大切。
⑤褒めてもいけない。アドラー心理学では、全てを横の関係でとらえる。
⑥10人のうち、1人はあなたが嫌い。2人は好き。
⑦過去や未来は存在しない。今、ここを大切に生きる。
ここでは、冒頭に書いた「怒りは自分自身で選択している」ということについて解説したいと思います。
例えば、家の中で、子供がジュースをこぼしたとします。
その子供が、友人の子供だとしたらなんと声をかけるでしょうか。
「あー、こぼしてしまったね。大丈夫だよ。」
そんな声かけをして、ジュースをふいたりするのではないでしょうか。
では、その子供が自分の子供だったとしたら、どうでしょうか。
もし、忙しい時間帯だったとしたら、ちょっときつい声かけをしてしまったりしないでしょうか。
「あー、またこぼして!この忙しい時間になんでこぼしたりするかなー。」みたいな。
この事例からわかるように、ジュースをこぼしたという事象に対して、相手がどんな人かということで、自分で怒りはコントロールすることができるのです。
この発見は、私の日常生活に役立っています。
何かいやだと感じることが起きて、怒りがむくむくっと湧いてきたとき、すぐに態度に表すのではなく、この想いはどこからきているか見つめ直すようになりました。
すると、「あ、さっきあった嫌なことが尾を引いていて、怒りっぽくなっているな」とか、「時間に余裕がなくなって、怒りやすくなっているな」といった気づきを得られるようになりました。
そうすると、自分自身で怒りという感情がコントロールできるようになるのです。
もちろん、すべてがこう上手くいくわけではありません。
しかし、怒りはコントロールできるんだな、自分で選べるんだし、と思うようになりました。
こう思えるようになったことだけでも大きな収穫です!
怒りはパワーを使いますし、自分自身も周囲も、あまりよい気分になるものではないですよね。
お互いに気持ちよく過ごすためにも、怒りはコントロールできると知ることができたことは、とてもよい気づきになりました。
アドラー心理学、と聞くと難しそうに感じますが、対話形式なのでわかりやすい説明で書かれています。
私は耳読で読んだので、ささっと読むことができましたよ。
難しめの本は、耳読が本当におすすめです!
学びの多い1冊でした。
是非、読んでみてくださいね。