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Chocoberry's Garden  ~暮らしをちょっと豊かにするブログ~

私がためになったこと、お知らせしたいなと思ったことを書いています。お読みになった方に少しでもプラスになることがあれば嬉しいです。

いつも「時間がない」あなたに(エルダー・シャフィール、センディル・ムッライナタン)

 

この本に興味を持ったのは、NPO法人フローレンス代表の駒崎さんが、ツイッターで次のようにつぶやかれていたからです。

 

この本の著者のエルダー・シャフィールは、プリンストン大学の心理学教授。センディル・ムッライナタンはハーバード大学の経済学教授をされています。

表紙が古そうだったので、かなり前に出版されたものかと思いきや、2013年に刊行されており、日本では2015年刊行と結構新しい本でした。

著者たちが伝えたいメッセージは、貧困の撲滅。

貧困に陥ってしまう人たちはどのような思考をしているのか、様々な試験を行い、その結果を分析しています。

この本で説明されていることは、貧困だけでなく、私達の日常の生活に役立つものでした。
そこで、印象的だったお話をシェアしたいと思います(^^)

 

1.スラック
2002年、ミズーリ州の救急病院セント・ジョンズ地域医療センターは、手術室の問題を抱えていました。
32の手術室で年間3万件あまりの外科手術が行われていて、手術の予定を組むのが難しくなっていたのです。
この病院の手術室はフル回転。
病院スタッフはしばしば予定外の残業をしていたそうです。

病院の理事長は、医療改善機関から招いたアドバイザーに、問題の詳しい分析を依頼します。
通常であれば、スタッフをもっと投入するとか、手術室を増やすといった対策を考えそうですよね。
しかし、このアドバイザーは異なる解決策を提示したのです。
それは・・・「手術室をひとつ使わずに空けておく」です。

この解決策に対して、当然ながら医師たちから反対意見がでました。
すでに手術室が足りない状況なのですから、1つ空けておくことは非効率のように思えます。

しかし、このアドバイスには、深い考えがありました。
問題を深く掘り下げてみると、手術には2種類あったのです。
計画的なものと、計画外のものです。
当時、手術室はすべて計画的な手術で埋まっていました。
計画外の手術が生じるとスケジュールの組み替えが必要になります。
手術室の欠乏は、実は手術用スペースの不足ではなく、急患を受けいれられないことだったのです。

「いつでも「想定外」の手術は確実に入ってくる。」
この言葉は、私にとってすごく印象的でした。

日常生活や、仕事にも、当てはまることがあると思うのですよね。
急に子供が体調を崩してしまう。
仕事で思いがけない問題が発生してしまう。
「想定外」って、絶対にあるんです。

病院は、この解決策を実施したことにより、受け入れられる手術が5.1パーセント増えました。
午後3時以降に行われる手術の件数は45%減少し、収入が増えました。
それから2年後、病院の手術件数は毎年7~11%増加したそうです。
驚きの結果ですね!

この「手術室を一つ空けておく」ということがスラックにあたります。
英語のslack(スラック)とは、ゆるみやたるみを意味する言葉です。
つまり、余裕のことです。
著者は、貧困に陥る人は、スラックがないために欠乏状態になってしまうため、スラックの重要性を説いています。
このスラックは、貧困だけでなく、日常生活においてとても重要なことだと思いました。

私は最近、このスラックをもって生活することを意識しています。
時間に余裕をもって行動することに気をつけると、過ごしやすくなったように思います。
それによって、生産性まで向上するのであれば、素晴らしいですよね!
まだまだすべてに余裕を持つことができるわけではなく、生産性の向上の実感まではできていませんが、スラックを心がけるだけでも生活が違うなーと思います。
スラックを心がける生活、おすすめです(^^)

2.トンネリング
「トンネリング」とは、トンネル視を連想させることを意図した表現です。
トンネル視とは、トンネルの内側のものは鮮明に見えるがトンネルに入らないものは何も見えなくなる視野のことだそうです。

例えば、締め切りがあると、集中しますよね。
締め切りが有効なのは、まさに欠乏を作りだし、注意を集中させるからだと著者はいいます。
これは、欠乏を有効に活用できている例です。

欠乏は「集中を生む」という代わりに、欠乏は「トンネリングを引き起こす」ということもできます。
つまり、目先の欠乏に対処することだけに、ひたすら集中しているということです。
欠乏は、常に人をトンネルへと引き込むことによって、その処理能力に負担をかけ、その結果、人のごく基本的な能力を抑制してしまうとのこともあるそうです。

これも、私には思い当たる節がありました。
1つのことに集中しすぎると、ほかのことが見えなくなってしまう状態に陥ってしまうことがあるのですよね(^^;)
だから、トンネリングという言葉はとても印象に残りました。
トンネリング状態に陥らないように、視野を広げた生活を意識していきたいですね!